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コラム

世界最古、1400年続く会社金剛組の『家訓』

世界最高峰の学び舎ハーバード大学。そのハーバードでいちばん人気のある国が日本と言われている。
その証拠に、ハーバードの学生が毎年主宰する日本ツアー「ジャパントレック」は、100人の定員が数分で埋まってしまうそうだ。


なぜ、日本に学ぶのか?その秘密とは?そのエッセンスを紹介しているのが『ハーバードでいちばん人気の国・日本(佐藤智恵)』である。


そのなかから、1つご紹介したいのが、世界最古の会社である日本の企業、金剛組(578年創業)である。寺社仏閣の建築・修繕などを専門とし、1,400年余の歴史を重ねる日本最古の宮大工の専門会社。
金剛組の創業は、はるか古代の578年(飛鳥時代)。聖徳太子が依頼した四天王寺の建設のため百済から招かれた宮大工の1人、金剛重光によって創業。以来、長きにわたり四天王寺お抱えの宮大工として、金剛組は発展する。


今日までその姿を残す国宝級の寺社仏閣建築の設計・施工、城郭や文化財建造物の復元や修理など、金剛組がその卓越した技を発揮してきた例は数多くある。
金剛組の最大の強みは、熟練の匠の技だ。日本の寺社建設における唯一無二の宮大工の専門職能集団として、歴史の節々に貴重な足跡を残してきた。


企業の移り変わりが激しいアメリカでは上場企業の平均寿命は15年。それに対して1400年続く企業というのはまさに驚愕的なことである。
なぜこれほどまでに長く続けられるのか?ハーバードが注目したのは技術はもとより、金剛組の『家訓』。


世界中のほとんどの企業は小規模な家族経営からスタートし息子や孫へと代替わりしていく。そんななか、あまり有能ではない跡継ぎが継承してしまい潰れてしまうことが少なくない(跡継ぎ問題)。
それに対し、金剛組は『家訓』に『後継者は実力主義で選ぶ』というものがあり、次男や孫・養子や女性関係なく最も適した跡継ぎを棟梁に選んできたという。それこそが企業が長生きする秘訣だとハーバードでは研究されているのだ。


確かな技術を持つ人材の育成。後継者は血統ではなく能力で選ぶ。金剛組が生き残るために何よりも大切にしてきたことを今なお受け継いでいるからこその今なのだと教えられる。

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