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コラム

『君たちはどう生きるか』から学ぶ 問い続ける力!生きていく力!

児童文学者・吉野源三郎の小説『君たちはどう生きるか』(岩波文庫)。
80年前に書かれた児童書が原作となり、漫画として連載開始。発売半年で170万部を超える異例の大ヒット。ブームが再燃しています。


物語の主人公は、中学2年生の「コペル君」。いじめなど、学校で起きる出来事にどう向き合うか悩みます。「どうすればいいのか、わからないんだ…。」
そんなコペル君にアドバイスしてくれるのが近所に住む博識な「叔父さん」。
叔父さんは、コペル君とやりとりするノートに、悩みと向き合う、さまざまなヒントを書いてくれます。


その叔父さんが、一つだけ「答え」を示さなかった問いがあります。
「なあ、コペル君。自分じゃ、まだ気がついてないかもしれないけど、君は、ある大きなものを日々生み出している。」
「…僕が? ふっ、何もないよ、そんなの…。」


悩むばかりで、自分は何も生み出していないというコペル君に、叔父さんはこう問いかけます。
「でも、ちゃんと生み出してるんだ。 それはなんだと思う?」


コペル君は、友人関係の悩みや自分の弱さと向き合う中で考え抜き、結論を見いだす。
僕が「いい人間」になれば、いい人間を一人生み出すことになる。それ以上のものを生み出す人間にだって、なれるんだ…」と


「答えがない、この本は。“君たちはどう生きるか”という問いかけで、どう生きたらいいという答えはどこにもない。それを自分で考える。自分で人生を考え直してみることができる。」
原作が書かれた当時は、日中戦争が始まり、先が見通しにくくなっていた時代。そんな時代だからこそ、子どもたちに考えることの大切さを知ってほしいと書かれたといいます。


現代では、答えの用意された問題を、素早く正確に解く力に、かつてほどの価値はないだろう。インターネットで検索すれば、すぐに答えは出るのだから。
必要なのは「答える力」以上に「問い続ける力」なのだろう。


大人たちが、手に取る漫画『君たちはどう生きるか』。
終身雇用という幻想の崩壊。学歴社会の歪み。実力主義。グローバル化。大きな変化を求められる時代の中、躓き挫折を感じる日々。そした大人たちに共感と、あらたな挑戦の一歩をはこぶ勇気をあたえてくれるのかもしれない。


「問い続ける力」そして「困難に立ち向かう力、勇気、行動」、「生きていく力」を養う必要があるのだろう。

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