働き方改革 長時間労働の是正
働き方改革という政策が着々と進められています。
総理大臣肝いりの政策であり、長時間労働の是正や多様な労働スタイルを創出する等、今までにない斬新な内容です。
長時間労働の是正は特に優先的な課題とされ、その背景にはブラック企業の増加と若者の自殺者の増加があります。
ブラック企業には色々な問題点がありますが、最も大きなリスクとして指摘されるのが人材を比喩的な意味ではなく本当に死に追い込んでしまう点です。
20数年にわたり知識と経験を蓄え、優秀な学歴を取得した若者がほんの数年、ブラック企業の現場で働いた結果、自殺を選んでしまえば、それは労働者個人の問題ではなく完全に社会的にも大きな損失となります。
労働監督署があり長時間労働やパワハラを禁止するルールは既に国内で整備されています。
しかし実質的に骨抜きになっており、正しく運用されていないのが実態です。
政府主導で今一度その部分を点検し、違法な労働を強いる組織には市場から退場してもらう、これが働き方改革の真骨頂と言えます。
また世間全体のメンタリティーの入れ替えも働き方改革には欠かせません。
残業をしている労働者の方が真面目、プライベートを犠牲にして組織のために死力を尽くす姿勢は誠実、こういった労働を過剰に賛美する思想が、いつの間にか日本国内では蔓延しています。
効率よく仕事を進めた結果、残業の必要がなくなった人を、まるで悪者の様に扱う風潮もあり、政府は単純に労働時間の是正だけではなく、労働を過剰に美徳とする風潮の是正にも乗り出そうとしています。