伊調馨パワハラ告発から見る危機管理
伊調馨さんの問題を巡る記者会見は、組織の企業体質のマイナス部分が露骨に出てしまったと多くの専門家も評しています。
組織の健全なイメージを保つためにも、今は組織のトップがイメージアップのために古い体制を変えなくてはならないところに来ています。
従来の組織のトップは大衆やマスコミに迎合する姿勢を見せないのが常でした。
これまではそのやり方で通用していたかも知れませんが、企業体質を部外者からも問われる今は幹部の横柄な態度や無理解によるイメージダウンに対して危機管理意識を持たなくてはなりません。
記者会見のような公の場で権力を振りかざしネガティブな印象を与えることは、組織全体の評価を大幅に下げることです。
組織の評価が下がれば新たにその組織に入ろうとする人間も激減しますし、現在在籍している人間も明るい将来性を見いだせなくなります。
企業体質を時代に合わせて体質改善することは必要不可欠です。
会見や取材で横暴な発言をすることはリスクヘッジの観点からすると本当にうまくありません。
反対に公の顔を見せる時の発言や表情に気を配るだけで、印象は随分変わります。
そのために広報は存在します。
自分たちが周りからどう見られるか、どんな態度がどう評価されるのか、表面を取り繕うのではなく根本的なところで改革を迫られている時期に来ています。
パワーハラスメント丸出し、と評価された会見とは裏腹に、伊調馨さんは言葉を選び慎重に発言しています。
自らの選手生命を脅かすことがないよう、自らの言葉の重みをよく理解しているはずです。
下の人間の彼女の方が危機管理ができていると断言できます。